投資詐欺の概要
会社 株式会社バルチック・システム
代表取締役 吉野 幸則氏
内容 カレー店舗への投資
開始 2006年7月
崩壊 2008年9月
会員者数 少なくとも300人
被害額 2億円以上
バルチックカレーって、何?
バルチック社とは、カレー店等のチェーンを展開する会社で、首都圏を中心に、
最大40店舗までチェーン店を広げました。
当時、「業界2位のバルチックカレーが、中国制覇プロジェクトを立ち上げた」
「5年かけて、600店舗を展開する」
とされていました。
今でこそ、ゴーゴーカレーが大きくなってきましたが、当時は実質的にココイチ独占
といった状況でしたので、業界2位というのも、あながちウソではありませんでした。
なお、現在は別法人が首都圏を中心に、20店舗を運営しています。
あまりに雑な投資案件
中国へフランチャイズ店舗を広げるにあたり、年利8%を約束して、投資家からお金を集めていました。
なんと06年7月に投資した人でも、一度も配当は払われなかったようです。
当然ながら、元金も満額返っては来ていないようです。
社長いわく、「中国に7店舗を出したが、中国人従業員とのトラブルが発生した。
商品輸出も計画したが、毒ギョーザ事件も発生したため、軌道に乗らなかった」と語っている。
バルチック・システム事件からの教訓
今回の事件からは、他の投資詐欺事件にはあまり見られない教訓を得ました。
それは、「開始初期に投資して、多少儲けを出し、仕組みが崩壊する前に投資をやめる」
という作戦がうまくいかない案件もあるということです。
開始から一度も配当が払われないのであれば、どうすることもできません。
違う見方をすれば、よくもまあ配当を一度も出さずに、300人の投資家をだますことが
できたものだと感心してしまいます・・・
とはいえ、数人の自殺者も出してしまったこの詐欺事件、許すことはできません。
余談になりますが、元社長の吉野氏は体重130㎏と言われる巨漢です。
その体を生かして、肉体労働等でお金を稼ぎ、被害者の方へ返金してほしいものです。